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ビジネスパーソンにこそ取り入れて欲しい、良質な睡眠のための習慣づくり

ビジネスパーソンの7割以上の方が睡眠に対して悩みを抱えています。

睡眠の質が良くないことから、「寝ても疲れが取れない」という方が多く、仕事でのパフォーマンスにも影響してしまいます。

「睡眠時間」も大切ですが、最近は、「睡眠の質」が重要視されています。

睡眠の質を高めることで、QOL(Quality of life: 生活の質)の向上を目指しましょう!

良質な睡眠によるメリット

まず、良質な睡眠がもたらすメリットから見ていきましょう。

①生活習慣病を予防する

良質な睡眠は、生活習慣病の予防のためにも欠かせません。

良質な睡眠は、生活のリズムを整え、ホルモンバランスを安定させることにつながります。その結果、脳卒中や心臓病などの予防効果が見込まれます。

反対に、睡眠の質が低下すると、血圧や血糖値の上昇を招き、高血圧や糖尿病のリスクが高まります。健康維持のためには、食事や運動だけでなく睡眠の質アップも意識しましょう。

②免疫力を向上させる

良質な睡眠は、免疫力を維持・向上させます。睡眠中に成長ホルモンが分泌され、免疫力が高まるためです。

風邪などウイルス性の疾患を予防するためにも、手洗い・うがいに加えて、睡眠が充分にとることを意識しましょう。

③集中力が高まる

ぐっすりと眠れていると、頭がスッキリし集中力が高まります。集中して仕事に取り組めるので効率が上がります。

反対に、睡眠にトラブルがあると慣れている作業でもミスをしてしまうことも。仕事の質を高めるためにも、睡眠の質を高めたいですね。

睡眠の質が悪くなる理由

では、誰しもがぐっすりと眠りたいはずなのに、なぜ、睡眠の質が悪くなってしまうのでしょうか?
その理由を探ってみましょう。

①身体活動の時間が少ない

オフィスワークでは、座りっぱなしの時間が多いことが理由のひとつとして考えられます。

日中の身体活動量は、睡眠に大きな影響を与えます。日中の身体活動が少ないと、疲労をあまり感じないため、自然な眠気が出てきません。その結果、寝つきが悪くなるなど、睡眠の質の悪化につながります。

②ストレスが多い

ビジネスパーソンが仕事中に感じるストレスも理由のひとつといえます。

適度のストレスは心身をアクティブにするために必要ですが、ストレスを多く受けすぎると、心身がリラックスモードにならず、眠りを浅くしてしまいます。

③夜も明るい

現代社会は、終始明るい夜を過ごしていることも理由のひとつといえます。

仕事からの帰り電車の中も、買い物に立ち寄るお店の中も、日中と同じように明るい照明の下で生活しています。そして、自宅に帰っても寝る直前まで煌々と明かりをつけている生活をしているのではないでしょうか?

睡眠に必要なホルモンである「メラトニン」は、周りが暗くなることで出やすくなりますが、周りが明るいと覚醒した状態が続いてしまいます。

良質の睡眠のための習慣づくり

長い時間眠ったからといって、睡眠の質が高まる訳ではありません。むしろ、睡眠の質が低いせいで長時間の睡眠が必要になっていることもあります。

睡眠の質を高めるためには、「睡眠の質が悪くなる理由」を克服していくことになりますが、「ビジネスパーソンにこそ取り入れて欲しい日常生活の中できる習慣づくりのポイント」として、改めて紹介していきます。

※睡眠のメカニズムから睡眠の質を高めるポイントを解説した「良質な睡眠のための5つのアクション」のブログも、ぜひ、参考にしてください。

①タンパク質たっぷりの朝食を摂りましょう!

日中の身体活動量を増やすためには、仕事の隙間時間でのストレッチなどの適度な運動が重要ですが、一日のスタートである朝食にタンパク質をしっかりと摂ることからはじめましょう。

起床時は体温も代謝も低い状態です。タンパク質を含んだ朝食を摂ることで、体温が上がり、全身にエネルギーが届き、頭もしっかりと働く状態へと導いてくれます。卵や加工肉などは火を通して温かい状態で食べるのがオススメです。

日中をアクティブに過ごせるようになり、睡眠の質を高めることになります。

②腹式呼吸法でセロトニンを活性化しましょう!

日中にセロトニンがしっかりと分泌されていると、寝つきが良くなります。

ストレスフルな状態では、セロトニンがあまり分泌されません。セロトニンの分泌を活性化するためにイライラしたり、根を詰めた後などには、腹式呼吸法でリラックスすることを取り入れましょう。

腹式呼吸法は、お腹を膨らませながら息を吸い、しぼませながら吐く呼吸法です。息をしっかりと吐ききることで、脱力したときに自然と空気が取り込まれる感覚がポイントです。

③覚醒モードから睡眠モードの切り替えを意識しましょう!

覚醒モードのままベッドに入っても、深く眠ることはできません。

良い眠りを得るためには、睡眠モードへの切り替えが大切です。就寝時間の数時間前から少しずつ睡眠モードにシフトしていきましょう

・体を睡眠モードに切り替える

凝り固まった体は、アクティブモードのままなので睡眠が妨げられます。

就寝の1時間前までにストレッチなどの軽い運動をしましょう。血行が良くなり、肩や腰の凝り・ハリがやわらぎます。夜間の運動は睡眠の質を高めると言われています。

なお、激しい運動は就寝の2時間前までに終えるようにしましょう。

・脳を睡眠モードに切り替える

就寝の1時間半前までに入浴しましょう。

40度以下のぬるめのお湯につかると、脳がリラックスモードになります。42度以上の熱すぎるお湯は、血圧が急に上がるので避けた方が良いでしょう。

夜は大脳が疲れているので、悶々と考え事をしてしまうことは避けるように過ごしょう。

モヤモヤしている考えや思いを書き出すことえ、頭の中がスッキリするという方も多いようです。日記をつけることや、書く瞑想ともいわれるジャーナリングもオススメです。

④眠りやすい環境を整えましょう!

体と脳が睡眠モードになっても、眠るのに適している環境でなければ睡眠を妨げてしまいます。

寝具や光・音が気になって眠りが浅くなったというデータもあります。睡眠環境にも気を配ってみましょう。

・眠りやすい寝室にする

睡眠に最適な寝室にするには、室温は19度、湿度は50%になるように、エアコンなどで調整しましょう。

また、寝具が重すぎるのも寝苦しく、眠りが浅く中途覚醒してしまいますので気を付けましょう。

・パジャマに着替える

眠る前にパジャマに着替えると睡眠モードになりやすくなります。吸湿性があり、肌触りが優しい綿の素材のものが適しています。

反対に、休日に一日中パジャマで過ごすと、ぼんやりしたままで一日が終わってしまいがちです。

・部屋を暗くする

就寝時間の2時間前を目安に照明を少しずつ落としましょう。

暗くなると睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が増え、眠気が誘発されます。

・ブルーライトを減らす

今や生活必需品のスマートフォンですが、部屋の照明を落とす頃からは、ナイトモードに切り替えてし、ブルーライトを減らしましょう。

スマートフォンは布団の中に持ち込まない方が賢明です。ブルーライトの刺激のみならず、情報がどんどん入ってくることで脳が休まりません。ルールを決めてスマートフォンを見ない時間を作りましょう。

まとめ

心身の健康を維持し、仕事の効率をアップさせるためにも睡眠の質を高めることは欠かせません。

朝日を浴びて心身を覚醒させ活動量を増やすなど、日中の過ごし方で睡眠の質を高められます。

世の中が便利になった分、睡眠を妨げるものも増えてしまいました。眠るための環境を整えたり、ストレッチで軽く体を動かしたりして、心身をリラックスさせましょう。

今回は、良質な睡眠のために、日常生活の中に取り入れたい習慣を中心にご紹介しました。

ぜひ、無理なくできることから、みなさんの生活の一部に取り入れてみてくださいね。

NOSTからのメッセージ

ビジネスパーソンの一人ひとりが、自分のコンディションを整える「セルフケア」に取り組むことは、ご自身の健康のために大切なことです。

しかし、ビジネスパーソンがコンディショニングを整えて、仕事でのパフォーマンスがあげられる状況を作りだすことは、企業にも責任があります。

NOSTでは、『ポジティブヘルス』という考え方に基づいて、企業に対して、健康経営のコンサルティングを展開しています。