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手洗い・うがいをしないとどうなる?

手洗いやうがいは、神社へのお詣りの際のお清めとしての古くからの慣習という意味もありますが、自分自身や周囲の人々を感染症から予防するという大切な意味があります。

私たちの身体は、口腔や喉など消化器の粘膜や目や鼻の粘膜から病原体に感染することから、体中に病原体を持ち込まないための予防として、日々の手洗い・うがいの習慣化が大切です。

コロナ感染予防策としてクローズアップされ、出社時や帰宅時の手洗い・うがいは、私たちの日常の姿となりました。

今回は、手洗い・うがいの意味や方法を改めて見直します

また、手洗い・うがいをしないとどうなるかについても見ていきましょう。

<注>このブログは、コロナ第8波の下で、行動制限の無い3年ぶりの正月の帰省を終えたタイミングで投稿しました。投稿日現在、1日あたりの全国死者数が450人を超えるレベルで推移しています。また、コロナとインフルエンザの同時流行も現実のものとなりつつあります。

手洗いのメリット・方法・タイミング

手洗いをするメリット

​​手洗いをすることで、体内の粘膜を、病原体の付いた手で触れることから防ぐことができます。

手洗いは、風邪やインフルエンザばかりでなく、ノロウイルスやO157などによる食中毒の予防にも効果的です。

正しい手洗いの方法

手洗いには、「日常手洗い」「衛生的手洗い」「手術時手洗い」の3種類がありますが、ここではビジネスシーンで必要な「日常手洗い」について【図A】で紹介します。

【図A】参照:厚生労働省HP

【洗い残しに注意】

しっかりと洗ったつもりでも、洗い残しがある場合があります。特に、親指や指先、指の間の手洗いが不十分になりがちです。

漫然と洗うのではなく、こうした部位を意識しながら、丁寧に洗いましょう。

【すすぎ残しに注意】

石鹸やハンドソープを使用して手を洗うことで、手の汚れや病原体を泡で浮き出させることができます。その際、すすぎが不十分だと浮き出した病原体をしっかり洗い流すことがません。

ちょっと長く感じるかもしれませんが、30秒以上すすぐようにしましょう。石鹸などの洗い残しから手荒れを防ぐという意味でもしっかりとすすぎましょう。

効果的な手洗いのタイミング

  • 帰宅時や出社時
  • トイレの後
  • 食事の前
  • 鼻をかんだり、咳やくしゃみをした後

感染症の予防に有効な手洗いですが、ただ闇雲にしていても意味がありません。

そればかりか、体内で有用な働きをする常在菌をも洗い流してしまい、バリア機能を低下させるリスクもあります。

忙しいビジネスシーンだからこそ、有効的なタイミングでの手洗いをしましょう。

うがいのメリット・方法・タイミング

うがいをするメリット

「うがい」の語源は、「鵜飼」と言われています。確かに、鵜に魚を飲み込ませて、その後吐き出させる様子はうがいと似ていますね。

うがいをすることで、口腔内を洗浄し、口腔内やのどの粘膜についた病原体を洗い流すことができます。

喉を潤し、繊毛という毛の運動を活発にし、異物を痰とともに排出させます。

口腔内のネバツキを解消し口臭を予防する働きもあるので、ビジネスパーソンのエチケットとしても欠かせません。

正しいうがいの仕方

  1. うがいの前に、まず、「手を洗い」をします。
  2. 続いて「ブクブクうがい」を1回します。口に水を含み、正面を向いたまま、頬を膨らませ強くブクブクします。
  3. そして「ガラガラうがい」を2回します。口に水を含み、上を向いて15秒ほどうがいをします。喉の奥まで水を届けましょう。「あ〜い〜う〜え〜お〜」と声を出すようにすると水がこぼれにくく喉全体を洗浄できます。

【マナーに注意】

オフィスでのうがいは、マナーにも注意が必要です。

周りに水が飛びちらないように気を付け、口から吐き出した水はきちんと流しておきましょう。

効果的なうがいのタイミング

  • 帰宅時や出社時
  • 食事の前
  • 会議などで人が集まった後
  • 口腔内や喉が乾燥してイガイガする時

水道水だけのうがいでも、うがいをしない場合と比べると風邪の発症率が40%減少したというデータがあります。

冬は乾燥によりウィルスの活動が活発になるので、特に感染予防の対策が重要です。

手洗い・うがいをしないと…

ヒトの手は病原体を運んでいます。

日常の手洗いを怠ると、コロナやインフルエンザなどの感染症に罹患する可能性が高まります。
100年ほど前にはインフルエンザが世界的に流行し、日本でも40万人が亡くなったとされています。

トイレの後に手洗いをしないことによって、O157やノロウィルスを発症することもあります。
特に、ノロウィルスは感染力が強く集団発生も起こしやすい病原体です。

また、口腔内には通常300~700種類の細菌が生息しているといわれています。

口腔内が清潔でないと、細菌の数は1兆にまで増えることがあります。
口腔内には肺炎桿菌(はいえんかんきん:免疫力の低下した人に感染し、肺炎・尿路感染症・敗血症などを起こす細菌)やインフルエンザ菌などの原因菌も含まれています。
そのため、うがいをしないと感染症に罹患する可能性がとても高くなるのです。

手洗いをしていない色々なものに触れることは、病原体をあちこちにばらまく行為と同じです。

また、うがいをしない生活することで、自分自身が病気の発生源になり、同じ職場で働く人や家族を感染症などの危険にさらすことにもなりかねません。

感染予防のためにできること

日常生活の中でできる感染予防対策は、手洗い・うがい以外にもあります。毎日の生活の中に取り入れて、感染症に罹患するリスクを最小限に抑えましょう。

【免疫力を高める】

免疫力が高ければ菌やウイルスなどを撃退できます。
生活のリズムを整え、栄養バランスの取れた食事を心掛けましょう。

【健康状態を維持する】

体温が下がると感染症にかかりやすくなります。
適度な運動や入浴で身体を温めましょう。心身ともにリラックスした時間を作る事も大切です。

【室内を適度な湿度に保つ】

空気が乾燥すると、喉の防御機能が下がります。
乾燥しやすい環境下では、加湿器を使うなど室内の湿度を維持し水分補給を心掛けましょう。

まとめ

自身自身と周りの人の健康を守るために、手洗い・うがいはとても大切です。

医療の発展により、病原体に感染した場合でも重篤化しにくく、治りも早くなったと言われていますが、新型コロナウイルスの発生により、手洗い・うがいの大切さが改めてクローズアップされました。

手洗い・うがいなどの感染予防を怠った結果、体調不良になれは、自分自身だけではなく、一緒に働く仲間にも迷惑をかけてしまいます。

【NOSTからのメッセージ】

NOSTは、企業と従業員に伴走する健康経営支援サービスを展開しています。

NOSTが提供する「オンラインレッスン」は、お互いの健康を思いやる場のひとつです。

手洗い・うがいと共に、仲間を思いやる習慣として位置付けていただけます。